母校の校舎を見学させて頂きました

大垣北高の現在の校舎は2004年に落成しているので、その年に卒業した55回生より上の世代には縁が薄いかと思います(筆者もその一人です)。出席人数を大幅に絞りながら3年ぶりに対面(懇親会はありませんでした)で開催された大垣北高同窓会総会に出席した機会に、鈴木校長先生と同窓会担当五十川先生にお願いして現在の北高の校舎を見学させて頂きました。

夏休み中の日曜にもかかわらず、一般の卒業生ではなかなか見学できない校内の隅々までご案内下さった先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。

今の北高の校舎は、京大の時計塔を模したとも言われる管理棟の後ろに教室棟が左右に広がるT字型の建物です。

校内配置図。2014年に取り壊されたプールの跡地には”多目的広場”のシールが
1階平面図

管理棟の玄関を上がると、そこには3階までの大きな吹き抜けの空間が広がっています。この吹き抜けには空調は設置されていないのですが、上手く設計されているため、お邪魔した日も大垣らしい猛暑でしたが、ここだけはひんやりしていました。

管理棟の巨大な吹き抜け。公立高校では珍しいとのこと
吹き抜けにはSDGsの研究成果が展示されていました

吹き抜けの左側の2階にはゼミナール室兼自習室があります。この広さの教室が3部屋あり、全部つなげてホールとしても使えるそうです。外部の方の講演も基本的にこちらで行うそうです。

管理棟2階のゼミ室

吹き抜けを奥に進むと管理棟と教室棟の接続部分(昔の渡り廊下ですね)。こちらは雨天練習場としても使えるくらいの広いピロティになっています。この日は日陰を涼しい風が吹き抜けて一服できましたが、東西方向に開口しているため、冬は伊吹おろしの通り道となって半端なく寒いのだそうです。

管理棟と教室棟の間のピロティ

ピロティを抜けて教室棟に入ると出迎えてくれるのは今も変わらぬ靴箱(下駄箱)です。ここにもモニターが設置されています(写真の右上)

教室棟1階の靴箱。清潔に見えます。コロナ対策は万全。

上履きに履き替えて左右に曲がると教室が並んでいます。木の建具と大きく取られた開口部による採光の良さとで、とても明るく暖かい感じがしました。

木のぬくもりが感じられる、明るい教室

教室に一歩、足を踏み入れると一転してICTの先端を行く光景が飛び込んできます。県内の高校に先駆けて黒板から電子白板と生徒一人1台のタブレット端末に更新されていたので、コロナ禍にもうまく対応できたそうです。電子化が進む教室ですが、北高の生活信条である『誠実・友愛・努力』は変わらず掲示されています。

白板の上には電子黒板機能付プロジェクターとWifiルータが。下にはネットワークのハブが

教壇から見た教室後方。机や椅子、教室後ろのロッカー、黒板など総て見覚えのあるものです。今は一学年8クラス制。一クラスは約40名なのでロッカーはこの数で足りています。夏休み中で片付いているロッカーの上に”赤本”が並んでるのは今も変わりません。昔と同じ机は答案など書き物をするには使い勝手が良いのですが、タブレット端末を置くとすべってしまうのだそうです。写真には写っていませんが、冷暖房はもちろん完備しています。

机や椅子、教室後ろのロッカーは昔と同じ。窓の上の換気扇はコロナ対策で設置したもの
このクラスのマスコットは、おすましジジ(”魔女の宅急便”の主人公キキの相棒の黒猫)です

ちなみに今の北高の時間割、以下のようになっています。定期試験の後で教室を掃除した記憶、なかなか思い出せないのですが。

6限日の時間割と7限日の時間割。右は定期試験の時間割

教室を一部屋ずつ案内して頂いていると、多くの教室で色々な工作をしている様子。今年の北高祭は9月5~6日に開催されるので、訪問した日は1か月を切っていました。7月27日から8月24日まで夏休みなのですが、生徒たちは追い込みに入っているようです。スケジュールを見ると”ヤングフェスティバル”とか懐かしい響きのイベントに交じって、プロジェクションマッピングと言った、今の高校らしい企画も見られます。

北高祭初日のスケジュール

机を片付けた教室にはスーパーで頂いた段ボールがたくさん。この段ボールが9月5日の北高祭当日には様々な大道具小道具に姿を変えるのでしょう。

北高祭準備中の教室

机と椅子が可動式のものに置き換わり、同じく可動式のパーテーションボードが装備された教室はこの春、法制史学者の所 功京都産業大学名誉教授(北高11回生)のご寄付で設置された多目的室・T-Commonsです。

この春、所功教授(11回生)のご寄付で設置された多目的室・T-Commons

教室棟は全般的にゆとりを持たせた作りになっているので、コロナ対策で写真のような手洗い場を増設することも容易だったようです。

コロナ対策として増設された手洗い場

教室棟北側の廊下や階段の踊り場からは校庭の全体が見渡せます。校舎と校庭の間の緑地帯は既にちょっとした林のようになっています。

グラウンド。この日はサッカー部の練習試合が行われていた
校庭西側。野球場の左に硬式テニスコート。池田山や能郷白山、変わらぬ山々の景色。

校舎をくまなく見学させて頂いて感じたのは、校舎が緑に包まれていること。猛暑のこの日も管理棟脇のケヤキの木陰でサッカー部員たちが涼んでいました。

樹が多く、緑に包まれた印象を受ける校舎

1974年の創立70周年記念に建てられた麋城館も今では北高最古の建物です。2階の和室は創建当時のままですが、一階はトレーニングセンターとして利用されています。

麋城館

北高正面玄関の前に植えられたシンボルツリーの前で記念撮影。管理棟の校舎右側にはインターハイに出場した弓道部(男子個人で2年生の小竹航平君が6位入賞。なお小竹君は9月12日に開催された栃木国体 弓道少年男子近的でも岐阜県代表3名の一人として出場、3位入賞を果たしました。)、総文に出場した合唱部・自然科学部・かるた部の応援垂れ幕が掲示されています。

お忙しい中、詳しくご案内下さった鈴木校長先生、五十川先生、本当にありがとうございました。

鈴木校長先生(左端)、五十川先生(右端)ありがとうございました

番外:男子トイレも見違えるようにキレイでした